GMOあおぞらネット銀行の「振込料金とくとく会員」は月何件振り込めば元が取れるか計算した
本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。掲載している数値の出典は本文中に明記しています。
結論:月56件が分岐点、ただし8月17日にこの前提が崩れる
GMOあおぞらネット銀行の法人口座には「振込料金とくとく会員」という月額500円のオプションがある。他行宛て振込手数料が130円から121円に下がるが、1件あたりの割引は9円しかない。月額500円を振込の割引だけで回収するには、月56件以上の他行宛て振込が必要になる。
そして公式の注記によれば、2026年8月17日から他行宛て振込手数料が変更される。通常が100円、とくとく会員が99円。差額は1円になる。このとき振込だけで月額500円を回収するには月500件が必要で、振込手数料を目当てにこのオプションを選ぶ理由はほぼ無くなる。
代わりに残るのがATM出金の優遇で、こちらは月5回まで無料。110円×5回=月550円相当なので、これ単独で月額500円を上回る。判断の軸は「振込件数」から「ATMを使うかどうか」に移る。
手数料一覧(2026年8月4日時点)
振込手数料
| 当社宛て | 他行宛て | 組戻手数料 | |
|---|---|---|---|
| 通常 | 無料 | 130円(8月17日から100円) | 880円/件 |
| 振込料金とくとく会員 | 無料 | 121円(8月17日から99円) | 880円/件 |
とくとく会員の利用には別途、月額500円がかかる。GMOあおぞらネット銀行間の振替手数料はかからない。
提携ATM手数料
セブン銀行・イオン銀行・ゆうちょ銀行で24時間365日(メンテナンス時を除く)利用できる。
| 入金 | 出金 | 残高照会 | |
|---|---|---|---|
| 通常 | 110円/回 | 110円/回 | 0円 |
| 振込料金とくとく会員 | 110円/回 | 月5回まで0円 6回目以降110円/回 | 0円 |
入金はとくとく会員でも110円かかる。優遇されるのは出金だけである。
これらの表の数値は公式の手数料ページ(2026-08-04確認、すべて税込)の記載を整理したもの。
とくとく会員は月何件で元が取れるか
上の料率から当サイトで計算した。
計算は単純で、1件あたりの差額が 130 − 121 = 9円。月額500円を9円で割ると 55.6 件、切り上げて56件になる。
8月17日以降は差額が 100 − 99 = 1円になるため、500 ÷ 1 で月500件が必要になる。
月間振込件数別の年額
振込手数料だけを見た場合の年額を、件数別に計算した。とくとく会員の年額には月額500円×12ヶ月=6,000円を含めている。
2026年8月16日までの料率
| 月間の他行宛て振込件数 | 通常 | とくとく会員 |
|---|---|---|
| 10件 | 15,600円 | 20,520円 |
| 20件 | 31,200円 | 35,040円 |
| 50件 | 78,000円 | 78,600円 |
| 56件 | 87,360円 | 87,312円 |
| 100件 | 156,000円 | 151,200円 |
2026年8月17日からの料率
| 月間の他行宛て振込件数 | 通常 | とくとく会員 |
|---|---|---|
| 10件 | 12,000円 | 17,880円 |
| 20件 | 24,000円 | 29,760円 |
| 50件 | 60,000円 | 65,400円 |
| 100件 | 120,000円 | 124,800円 |
この2つの表は公式記載の料率から当サイトが算出したもので、公式サイトに同じ計算は掲載されていない。
改定後の表では、月100件でも通常のほうが安い。振込の割引だけを見るなら、8月17日以降にとくとく会員が有利になる件数は現実的な水準にない。
なお改定は通常会員にとっては値下げで、月20件なら 31,200 − 24,000 = 年7,200円の減少になる。
ATM出金とカード発行を含めるとどうなるか
振込だけで見ると上のとおりだが、とくとく会員の優遇は他にもある。
ATM出金が月5回まで無料 — 通常は110円/回なので、毎月5回使い切れば 110 × 5 = 550円分。月額500円を単独で上回るため、ATMから現金を引き出す機会が毎月あるなら、振込件数が0件でもオプション料金は回収できる計算になる。ただし入金は110円のままで優遇されない点に注意がいる。
追加口座のカード発行手数料が0円 — デビット付キャッシュカードの追加発行は通常1,100円/枚だが、とくとく会員は0円。追加口座は最大19口座まで開設でき、1口座につき1枚の発行となる。複数口座を作って部門ごとに分ける運用なら、ここで差がつく。
カード発行手数料の全体
| 区分 | 料金 |
|---|---|
| 代表口座の新規発行 | 0円 |
| 追加口座の追加発行(通常) | 1,100円/枚 |
| 追加口座の追加発行(とくとく会員) | 0円/枚 |
| 再発行(紛失・盗難・その他) | 1,100円/枚 |
| 再発行(破損・汚損・IC/磁気不良・名義変更) | 0円/枚 |
| 海外緊急再発行 | 33,000円/枚 |
| サブカード(カードタイプ) | 1,100円/枚 |
| サブカード(カードレスタイプ) | 0円/枚 |
代表口座のカードは無料で作れる。再発行は理由によって0円と1,100円に分かれ、破損や磁気不良は無料、紛失・盗難は有料という切り分けになっている。海外緊急再発行の33,000円は突出しているので、海外で使う予定があるなら覚えておきたい。
サブカードはカードレスタイプなら発行無料。ただしサブカード発行・管理サービスの申込が必要で、デビット付キャッシュカードを発行済みの口座でのみ利用できる。
その他の手数料
| サービス内容 | 料金 |
|---|---|
| 各種証明書発行(残高証明書・取引明細書など) | 880円/通 |
| FX取引に関する証明書発行 | 1,100円/通 |
この記事で確認できなかったこと
- 口座維持手数料の有無 — 手数料ページに項目がなく、無料とも有料とも記載されていない
- 口座開設手数料 — 手数料ページに記載がない
- 8月17日の改定が他の手数料にも及ぶか — 公式の注記は「他行宛て振込手数料が変更となります」とだけ書かれており、当社宛て・組戻・ATM手数料についての記載はない
- とくとく会員の解約条件・最低契約期間 — 手数料ページに記載がない
- 「提携サービス口座」の内容 — とくとく会員を申し込めないという記載があるが、それがどのような口座かは未確認
- ビジネスデビットカードのキャッシュバック率・利用限度額 — 別ページにあり、今回は確認していない
- 海外送金の手数料、ビジネスローンの金利 — 別ページにあり、今回は確認していない
- 法人口座開設の審査条件・所要日数 — 未確認
- 他行との比較 — 他行の数値を確認していないため比較していない
判断のしかた
自社の状況に当てはめる順序としては、次のようになる。
- 毎月ATMから現金を引き出すか — 月5回引き出すなら550円相当。これだけでとくとく会員の月額を回収できる
- 追加口座を作ってカードを発行するか — 1枚あたり1,100円の差
- 他行宛て振込の件数 — 8月16日までは月56件、8月17日からは月500件が分岐点
1と2に当てはまらず、振込件数も月56件に届かないなら、少なくとも8月16日までの料率では通常のままのほうが安い。8月17日以降は、振込件数を根拠にとくとく会員を選ぶ判断は成り立ちにくくなる。
手数料は変更されることがある。この記事の数値も2026年8月4日時点の公式表示であり、現に8月17日の改定が予告されている。申込前には必ず公式サイトで最新の条件を確認してほしい。